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正直どうでもいい(移転しました)

マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[日記]ラブライブ!3rdライブのLVに参加してきたよ

リアルがバタバタしてて先週はほとんどブログ更新の時間を作れませんでしたが
そんな中でも6月16日、「ラブライブ!」の3rdライブ
「μ's 3rd Anniversary LoveLive!」を満喫してきました。
アニメ声優系ライブ初、そしてライブビューイング参加も初。そんな初めてづくしだったわけですがいやーーーーーーーーー最高でしたねハイ。
アニメ放送からのにわか丸出し新米ラブライブファンでしたが
本当に楽しかった!次も、またその次も行きたい!と思わざるを得なかった。
もちろん横浜行く気まんまんでチケット抽選に挑みましたが見事に落ち…LV参加。

詳細なレポは、ライブの興奮のあまりすでに記憶が薄れかかってる部分もあるのでできませんが、さくっとどんな風だったかを思い出しつつ書いていきます。だらだらと長文。

当然みんな大好きだけど、推しはその残念さと圧倒的な男前度、そしてあざといルックスに惚れ込んだ矢澤にこ。



セットリスト

01 僕らは今の中で
02 僕らのLIVE 君とのLIFE
MC1
03 Wonderful Rush
04 夏色えがおで1,2,Jump!
ライブドラマ1 ライブの練習!?
05 ススメ→トゥモロウ
06 夢なき夢は夢じゃない(穂乃果ソロ)
07 ぶる~べりぃ◎とれいん(ことりソロ)
08 私たちは未来の花(海未ソロ)
09 なわとび(花陽ソロ)
10 恋のシグナルRin rin rin! (凛ソロ)
11 Daring!! (真姫ソロ)
12 まほうつかいはじめました!(にこソロ)
13 ありふれた悲しみの果て(絵里ソロ)
14 純愛レンズ(希ソロ)
15 START:DASH!!(3人ver.)
ライブドラマ2 いきなりファッションショー!
16 これからのSomeday
MC2
17 もぎゅっと”love”で接近中!
18 Wonder zone
ライブドラマ3 ライブ直前!
19 輝夜の城で踊りたい
MC3
20 WILD STARS
MC4
21 No brand girls
22 Snow halation

(アンコール)
23 START:DASH!!
MC5
24 きっと青春が聞こえる

00 開場
愛知県某所の映画館に到着。
5時30分開幕の今回のライブ。5時15分くらいに入場をすませてCDゲット。席は後ろから3列目くらいの中央よりやや右側。スクフェスのLPが余ってたのでプレイしておく。
待っていたらそのうちライブビューイングの中継画面が映し出される。
開幕前のBGMから既に盛り上がりまくり、ノーブラで元気にHi!Hi!Hi!コールかます熱気十分な現地ラブライバーの勇姿に焚きつけられテンション上がってくる。なるほど、こういうノリだなと。
あ、男女比率は90%男でした。でも前列のわりと近くのところでガチな装備の女性ファンが3人くらい固まってたので、なるほどこれが女性ラブライバーかと感動。

01 僕らは今の中で
02 僕らのLIVE 君とのLIFE

始まるとすかさず周囲の人たち立ち上がる。「えっ立つの?ライブビューイングだよ?」と最初戸惑ったがしかし周りが立ったら仕方ない。なにより前の席の人も立ったので俺も立たないと画面が見えない。
最初そう思ってましたが後から考えてみれば「座って見るとかありえねーだろ」でしたねw
しょっぱなから「ラブライブ!」を飾る代表的なナンバーでオープニングを飾り、「始まったぞおらあああああああ」と心の中で叫んでるうちに曲終わってた感じ。なんか…周りにあわせて手を動かすのに必死であまり画面に集中できなかったのが本当に無念だった…。やはり今後出る(という前提で話す)BDで見なおすしか無い。

ライブビューイングって盛り上がるんだろうか?という不安があったけど
開幕10分もすればそんなのは吹き飛びましたね。元気のいいファンも沢山いて、俺も大声で応援してくぞ、と覚悟決められた。率先して盛り上げてくれた他の参加者の人たちに感謝ですわ。

MC

自己紹介MCタイム。この時点でライブビューイングだろうとコールする楽しさに目覚めていたので、会場全員で「かしこい、かわいい!?」「エリーチカー!!!」やら「にっこにっこにー!!」やらやるの楽しすぎるだろクソこれなんだよおい。
ラジオでたっぷりと宣伝してきたしかこの「ダレカタスケテー!」「ちょっとまっててー!!」もバッチリ決まって会場全体が安心感に包まれたような雰囲気に。(この後ダレカタスケテーは2回ぐらいやったけど全部成功w)
あと非常にどうでもいいけど、しかこの髪がサラッサラで髪質の良さハンパなさそうだなって中継見ながら思ってました。
それとみもりんの「ラブアローシューッ!」の返しにみんなとっさに悩んだっぽいけど俺も悩んでしまって「ほあああああ」みたいなうめき声を出した。

03 Wonderful Rush
04 夏色えがおで1,2,Jump!

MC開けてアップテンポなシングル曲の連発。WRなんかは本当に体力使いそうな振り付けなので、やっぱり序盤に持ってきたかと。なによりテンションあがるしなー!合いの手楽しい!
そしてサマーーーウィーーーーーン!!!!夏色えがおはシングル曲では一番好きな曲なので一層テンションあがる。この曲は振り付けもめちゃくちゃ好きでなー。生で見れてよかったー。ライブビューイングだけど、俺は生でライブ見たって言うよ。

ライブドラマ1 ライブの練習!?

ここでドラマパート。みんな座って休憩タイム。
パシフィコ横浜でのライブに向けて練習するメンバーってことで、3rdライブにリンクした内容でつまり凛ちゃんかわいい。ほのかちゃんも若干おかしいテンションでかわいい。ついに矢澤卒業しちゃうんか…。
えりちが目を開いて □ ← のくちになってるSD絵がツボw

05 ススメ→トゥモロウ

これぞ!ってくらい合いの手を入れやすい曲で楽しかった!レッツゴー! 
あと声優陣が制服にチェンジして歌っていましたが、ブラウスでススメの振り付けやるとすごいね。なんというか、見入る。揺れる。

06 夢なき夢は夢じゃない(穂乃果ソロ)
07 ぶる~べりぃ◎とれいん(ことりソロ)
08 私たちは未来の花(海未ソロ)

ここからはソロで一曲ずつ歌って交代していくターン。
「夢なき夢は」のイントロ流れて隣の人も「うぇぇ!?」って驚いてたけど俺も驚いた。まさかBD特典曲をやるとは…!!
なおこの曲のとき自転車に乗って登場するという実に穂乃果らしい(偏見)(中の人)仕様で会場が湧いた。
ラジオかなにかで新田さんが「この曲は走り込みしてる主人公をマネージャーが自転車に乗りながら応援してるようなイメージ」的なこと言ってたきがするので、たぶんそこから発想が来てるんだと思うんだけど、まさかステージで自転車乗って歌い出すとは思わねーよww
「ぶる~べりぃ」は正直すべてのラブライブ曲で1,2を争うレベルで愛してる曲なので、ええ、頭とろけましたね。「やんやんっ」。うむ。
「私たちは未来の花」はソロアルバム収録の楽曲。なんとなく「勇気のReason」をやるかと思ってたので嬉しかった。和風なアレンジがカッコいい曲。なによりみもりんの振り付けかっこええー!!忙しくてあまり練習に参加出来なかったとMCで言っていましたが、キレッキレやん!

09 なわとび(花陽ソロ)

「夢なき夢は」でBD特典曲来たのでもしやと期待していましたが、本当に歌ってくれた…!!かよちんらしい健気さがビシビシ伝わる泣き歌。これ大好きなんだよ…!生で聞いたら泣きそうになったわ!しかこの表情も真に迫って切なげでグッと胸締め付けられる。
バラードは少ないラブライブ楽曲ですが、ちまちまと増えて行ったらいいなぁ。

10 恋のシグナルRin rin rin! (凛ソロ)
11 Daring!! (真姫ソロ)

りんりんりんがべーっ。凛ちゃんソロのキュートなラブソング、これ振り付けも可愛かったな…。はよBDで見なおさな…。
真姫ちゃんソロはクールの一言。サイリウムもズラーッと赤く持ち帰られ、会場全体が情熱的に彩られる。Pile様のパフォーマンスも切れ味鋭く、なるほどコイツは次期センターのオーラ。

12 まほうつかいはじめました!(にこソロ)

期待通りに真姫ちゃん後にやってくるにこにー。ロードオブメジャーは禁句。
サビラスの「にこっ」を元気にコールできたので満足。あとサビで歌い間違いがあったらしいけど気づかなかったwwこれもライブならではかなぁ、むしろ嬉しいイベントw

13 ありふれた悲しみの果て(絵里ソロ)
14 純愛レンズ(希ソロ)

生徒会コンビでソロターンを締めくくる。
えりちソロの「ありふれた悲しみの果て」は感情的な中に寂しさを感じさせるナバーですが、この時もナンジョルノのパフォーマンスが凄くて曲の魅力が跳ね上がっていた感じがする。間奏で一旦演奏が止まるブレイク部分、「ダンッダンッ」のドラムに合わせた腕の振り付けがカッコよすぎてゾクゾクしましたよ!!

希ソロは恋愛応援ソングで、なんとも希らしい内容なんだけれどこの曲歌ってる時のくっすんが可愛すぎたね…。笑顔がこう…うん…。
というかこのライブ、後で見返したい場面が多すぎるしさっさと出してくれぇよおおアニメBD最終巻の一ヶ月後に出てくれればリズミカルに買えるから!!

あとMCで声優さんに言われるまで、ソロの順番がアニメの加入順であることに気づかなかった…。

15 START:DASH!!(3人ver.)

ここでこの始まりの曲。歌う前に穂乃果、ことり、海未で番号を数えるんだけど1!2!3!といったあと会場が「4!!」って言ったの面白かったな。後でりっぴーがMCで言ってたけど、ライブの醍醐味だなーと思う。「4!!」って聞こえた時笑っちゃったけど、なるほどこれがライブかいいなーって意味でw
ヘイ!ヘイ!ヘイスターダッシュ!の部分は、アニメ3話で必死にステージで頑張っていた3人を思い出しながら、あの場にいたならこれだけ全力で応援できたのに!って思い込めて歌えた気がする。

ライブドラマ2 いきなりファッションショー

ガガガガガガガガガガ!!!!で会場が笑ったw
まーた穂乃果はおかしなテンションだよ!いつもか!!
えりちが相変わらず微妙にズレてて素直で頑張ってて愛おしい。□の口。
ミカンかよちんの「む、剥かないでください」で会場どよめく。

16 これからのSomeday

アニメと(ほぼ)同じコスチュームで7人登場。この衣装ほんとかわいいよな…。
曲自体もアイドルポップらしくてとても好み。ダンスもアニメをばっちり再現されており、これまた素晴らしく目に焼き付く。いちいち動作に心射抜かれる。

MC2

歌い終えた後、本邦初公開の「これからのSomeday」仕様のえりち・希衣装が登場。えりちの衣装がエレンガントかつキュートですげーいい感じ。
かわいい衣装なので次もかわいい曲!!って言われて「ワンダーゾーンくる!!!!」と思って心をスタンバイしてたら「もぎゅっと」が来てそっちかうおおおおおおおおおおおおおお

17 もぎゅっと”love”で接近中!

やっぱこの曲のダンス最強やな!かわいらしさの塊。
「あくまでもーピュ~アピュア」の時のことりちゃんの振り付けは殺人能力を備えた代物なんだけど、中の人うっちーでも破壊力抜群で動機が激しくなる。
PV同様にほのかが実に輝いていた構成だった気がするが、この衣装で踊るこのかわいいダンスに見とれていて具体的にどんな演出がされてたかとか覚えていなかったりする。
この曲の時のライブビューイングのアングル、なんか変態チックだった覚えがあり、カメラさんやるじゃんと心の底からグッジョブサイン。

18 Wonder zone

やっぱりここで来たワンダーゾーン。アニメではメイド服だけれど、何度もいうがこれSomeの衣装もパーフェクトにかわいいのでこの曲もよく覚えていない。ここらへんはもう無我夢中になってて記憶がおぼろげになっている…。

ライブドラマ3 ライブ直前!

ドラマパート。ライブ本番直前で緊張するメンバー。
真姫ちゃんはほんと、こういうキャラだなぁって感じで微笑ましいw

19 輝夜の城で踊りたい

ここで再び衣装チェンジ。豪華絢爛なギラギラの和服っぽいやつ(言い表せない
大きな扇子も活かしたダンスとなっており、というか非常に凝ったダンスをしているのは覚えてるんだけどよく覚えてないのではやくBDを出すんだー!!!
イントロしょっぱなの「フィーバー」しかり、ライブで楽しいこと間違いなしな楽曲なので、聞けてよかった。最高に楽しかったw
あとこの曲、にこセンターだった。マジか…。そういえば曲もそれっぽいか。
間奏部分、メンバーが回りながら順番にセリフを言っていく場面はおおーー!っと興奮。

MC3

たしかこのMC時はメンバー半々ずつ舞台裏にもどって衣装チェンジ。
戻ってきた時にはノーブラ仕様のカッチョいい黒レザー衣装になってきてばっちりテンション上がってくる。
おいおいまだ衣装チェンジあるのかよ!!てドキドキですよ。

20 WILD STARS

僕らは今のなかでのCW。攻撃的なシンセサウンドで畳み掛けるかっこいい一曲。各メンバーのソロ部分も含め、全体的に曲の雰囲気に合わせたちょいハスキーな歌声になっていて、それがなんともセクシーな魅力を引き出している。
しかしこれもダンスがどんな風だったかおぼろげだ…ぐぬぬ!

MC4

ワイルドスターズについて、この曲は「カップリングになってるんだよね」という言葉をきっかけに、CDのカップリング曲であるということと、男役女役に別れたダンスをしてるっていうカップリングの意味が交じり合ってて会話が一瞬面白いことになっていたw
ワイルドスターズは海未ちゃんセンターで、他メンバーが男女に分かれていて海未ちゃんだけ相手がいないらしい。
この事を受けてうっちーがとっさに「ごめんね海未ちゃん、ほのかちゃんはことりが取っちゃったから」と爆弾発言をかまして会場盛り上がる。ラブライブは公式からしてこう百ネタ投下してくれるんだな。

21 No brand girls

まぁこの衣装になったらそりゃーもちろんノーブラよ。
「かーべーは『ハイハイハイ!!!』」の箇所は流石気持ちよすぎるw
アニメでやっていたように、指で枠を作ってカメラを覗きこむような動作をする振り付けもばっちり再現されてて満足。あの指カメラの部分大好き。

22 Snow halation

ラストはしっとり激しい冬の曲。
間奏明けの穂乃果ソロになったらサイリウムが一斉にオレンジ色に変わる!予習していたけど実際の会場でも、ライブビューイング会場でもばっちりこれがされてて感動した。
曲としても盛り上がる上にどこか切ない味わいを胸に残していくもので、本編ラストに相応しい曲だなー。

アンコール
23 START:DASH!!

10分くらい?アンコール合唱タイムを挟んで再開。
アニメ最終話の演出と同様、ステージの幕が上る前に番号を数えていくメンバー。1,2,3,4,5,6,7,8,9,『10!!!!』と、本来は無い最後のカウントを客席が叫ぶ。これもライブならではの高揚感が味わえた。
3人で一度やったスタートダッシュを、9人で改めて歌う。途中から想像していたとはやはり燃える演出だった…!悲しみに閉ざされて泣くだけの君じゃない!

MC5

ここからメンバーひとりひとりが、今回のライブに関して、そしてプロジェクト始動からの3年間の思いを順番に話していく。こっから感動のラストスパートである。
本当に愛情のこもったMC。みんな涙ぐんでたし、実際ナンジョルノなんかは真っ先にボロボロ泣いちゃってもうこっちも泣いてしまう。
アニメから入ったにわかでも、ここまで愛されるようになるまでに並々ならず努力をしたであろう9人を思い、感謝が止まない。
このMCは本当に素晴らしいものだったので、BDでもぜひフル収録で頼みたい。

前回ライブに参加できなかった南條愛乃さんは、とびきり長く話していた。途中何度も泣きながら。
Pile様が「私は泣かないと思ってたでしょう!?」と逆ギレみたいなノリで泣き出して、くっすんが後ろからお腹をわしわしして慰める場面は裏ハイライト。
そのくっすんも、声優初挑戦の不安だったりとかをおもいっきり吐露して泣く。
他メンバーがみんな泣いてしまうこのシーンにおいて、徳井青空さんは涙ぐみながらも格好よかった。積極的に他のメンバーをよしよししてた気がする。流石μ’sの部長だわと感じた次第。

そして9人全員のMCが終わったところで、ドキドキ告知タイム!!
この告知をあの場で生で聴けたこと。あの歓喜を、同じくラブライブを愛する人たちと一緒に味わえたこと。これが本当に嬉しい。パシフィコ横浜のチケット取れなかったけど、ライブビューイングでもいいから行って本当によかった・・・!!!

ゲーム化発表!!!
4thライブ、さいたまスーパーアリーナ!!!


そのあと一瞬の間をおいて

アニメ第二期決定!!!

このコンボのときの歓声、最高だったな・・・・・・・。みんな意味わかんないくらい大声あげて喜んでたw俺もだけどw いやもう、あの瞬間の興奮は忘れられない。

24 きっと青春が聞こえる

μ's、ミュージックスタート!
最後はアニメエンディング曲。みんなで歌うような流れだったのでもちろん歌う。アイドルに情熱を燃やす彼女たちと、彼女たちを応援すべく集まったファンたちの合唱。きっとどころか間違いなく青春が聞こえていた。
あ、凛ちゃん役のりっぴーがマラカス持っていたのが憎い演出w

グランドフィナーレ

そして9人の退場時にBGMとして「僕らは今のなかで」のインストが流れていたんだけど、客席がそれに合わせてみんなで歌いだした。自然と、誰の指示もなく。
退場していくはずだった9人は、ここで再びマイクを持って、きっと台本になかったであろう最後の「僕らは今のなかで」を、客席と一緒に歌いました。
あああ。なんでしょうねこれは。なんだったんでしょう。
歌いながら自然と笑えてきて泣けてきて。歌詞が完璧に今のμ’sだもんよ。ライブビューイング会場でもみんな全力で歌ってたよ。遠慮もせず大声で。
決められていなかったはずのグランドフィナーレは、あの時の会場にいたファンがきっかけで生み出されたのだから、「これぞライブだ!!」っていう真髄を見た気持ちです。すげーよ。
いろんな人も言っていますが、あの最後の合唱は伝説であり奇跡だな。

次のライブはさいたまスーパーアリーナだってさ。2daysだってさ。
おいおい、羽ばたきすぎだろう。アニメから入った新参ものだけど、本当に、どこまで行くんだろうな、ずっと見ていたいな、追い続けたいなって思いましたよ、彼女たちを。

ほんと、ハマるほどに「なぜもっと早くからラブライブを知り、応援してこなかったんだ俺は・・・!!」という悔しさが溢れてきますわ。今回はさらに「なぜ現地にいないんだ俺は…!!」も思いましたが。だってチケット外れたんだ…。
次はさいたまスーパーアリーナってことでキャパは日本最大級×2日。
これならイケる!行ってやる!!と次のライブへの決意を固めたところで感想〆。



いいライブでした。
ライブビューイングでしたが盛り上がりまくりでしたし、現地との一体感も心地よかったです。終わったあとは仕切ってくれる人がいて三本締めをしたあと、「次はさいたまでお会いしましょう!!」と言って解散。ライブ慣れしてて盛り上げてくれた人たちには感謝ですわ本当。
次こそは、現地で本当の生のラブライブを体感したい!

ラブライブ3rd

特典CD。ライブ途中のドラマパートの音声データと、9人分の「ライブに来てくれてありがとう」的なボイスメッセージ。

[漫画]物語に惹きこまれっぱなし!運命を変えるSFサスペンス『僕だけがいない街』2巻

僕だけがいない街 -2 (カドカワコミックス・エース)僕だけがいない街 -2 (カドカワコミックス・エース)
(2013/06/01)
三部 けい

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   「バカなの?」と俺の目を見て雛月が言った

いまトップクラスに続きが気になる漫画が「僕だけがいない街」なのですが、今月2巻が発売されました。面白い!!
「推薦コメントなのに推薦してない」と一部で話題になっていた荒木飛呂彦先生によるオビ付きですよw でもこれで注目度が少し上がった感もあり嬉しい。
時間巻き戻し能力を使って過去改変を目指すタイムリープSF要素に、サスペンス・ミステリの要素も上手く組み合わさってめちゃくちゃ続きが気になる!
ミステリものなので結末を読んでからじゃないとうまい評価ができませんが、今のところ「物語に惹き込まれる」という一点だけでも無茶苦茶パワーがある。タイムリープもの醍醐味もあってスゲーワクワクしますよ!あと雛月加代ちゃんがとてもかわいいです、はい。

やはり1巻はプロローグ的なものだったか。2巻はまるっと過去編です。
これがまた盛り上がる。話のテンポもいいしラストのひきも強烈。

1巻→トラウマに立ち向かうループ・ミステリー『僕だけがいない街』1巻

以下、勝手な犯人予想とか今後の展開妄想も書いてるので気になる人は注意。



大切な家族を失った。どこから間違えていたんだ?
全てやりなおすためにリバイバル能力を使うと、なんとこれまで体験したことないほど過去に巻き戻ってしまった。昭和63年。すべての元凶は小学時代にあったということか。
凶悪事件がこの時発生し、子どもたちはそれを秘密にされ、いつしか主人公も記憶を閉ざしていました。しかしいま向き合わなきゃいけないのはその凶悪事件です。
クラスメイトの少女を含め3人の子供がその命を奪われた。
今を変えるために過去を変える。子供にもどった主人公・悟の奮闘が始まります。

まず、最初からクライマックスで泣いてしまうのですよ‥・。
いきなり凄い過去に巻き戻されて混乱する主人公は、ともかく母親に会うために走る。そして出会えて一緒にご飯を食べて、涙を流す。親子の絆が現れるなにげない日常にうるっとくる…。
大人になって、いろんなものを失ったあと、その記憶を持ったまま少年に戻ったら、きっとこんな感動が爆発するんだろうな。それも母親そのものを失ってしまった後になったらもう。
1巻の終盤の展開を再び読み返した後だともうウルウルしてきてしまうよ・・・。
主人公のお母さんは本当にカッコよくて頼り甲斐のある人だなぁ。
この巻でも見事な活躍を見せてくれますし、いいキャラだ。VS雛月ママのシーンは興奮しましたよ。

主人公はあの凶悪事件を回避すべく、雛月加代に接近していく。
母親からの虐待を受けていて、クラスから浮いている。ひとりぼっちの女の子。
3人の子供が殺害される事件の最初に被害者となる彼女を保護すべく、主人公は動いていく。
その過程がまた面白い、というかかわいい・・・!
10歳の男の子と女の子がゆっくりと近づいていくその姿。

作品の雰囲気的にあまりこういう事言うのはズレてる気もしますが
「大人から子供に戻ってクラスメイトを攻略すっぞ!」というシチュエーション自体、なんとも美味しいじゃないですか・・・!いや攻略するつもりじゃなく、事件を未然に防ぐために友達になろうとしているんですけども。
ラブコメ的にニヨニヨと顔をとろけさせながら読んでる場合じゃないのは分かってます。そんな下卑た感情抜きにしても、雛月に「守ってあげなきゃ!」と思わせられてグイグイ惹かれてしまうのですよ。
傷つきボロボロになって追い詰められていく少女。虐待、殺害と悲惨な運命を辿ってしまう彼女を助けようと奔走する男の子。テンション上がるわ・・・!!

主人公も雛月を守ろうとしているうちにどんどん彼女に惹かれているし
雛月もそんな主人公のことを好ましく思っていて、どんどんと表情が豊かになっていく。心を開いていってくれる。言葉数の少ないツリ目少女の恥じらいに否が応にもテンション上がる。

僕だけが22

あぁーかわいい。守りたい。2巻は雛月の変化を追っていくことも楽しすぎる!
主人公がナチュラルに口説きにかかるのが見ていて気持ちがいいですね。
ボロボロになった10歳の女の子の癒しまくってあげてほしい・・・!
そして殺される運命をブチ壊して救ってあげてほしいよな。
読むほどに雛月の素顔が見えてきて、心底愛おしくなってくるよ!
悟のためにプレゼントせっせと編んでる雛月ぃぃぃ。

『「バカなの?」と俺の目を見て雛月が言った』
この場面が印象深い。これは1巻で雛月の遺影が登場した第二話冒頭
『いつものように その目はこっちを見ていなかった』
とのリンクなんですね。過去改変の成果をつよく感じさせてくれて、1巻読み返して気づいた時カタルシス。過去をやり直すことで、彼女は悟に目を合わせてくれるようになった。遺影の中で目をそらしていた彼女が、いまは目を合わせてくれる。隣で笑いながら、楽しそうに。



気になったシーンなんぞをつらつら書いてみようかな。
ミステリーもののたぶん「承」の段階にあるかな、いまは。
いかにも気になる場面がいくつも用意されています。後々その秘密が明かされるであろう伏線だらけ。分かりやすい演出がされていなくてもなんか「ん?」と感じる場面も結構あって、ミステリーはこうして謎を張り巡らせてる段階からワクワクしますよねぇ。

まず主人公の担任の先生がちょっと怖いぞという話。
「カンがいい」「人が良さそう」と味方にすれば力強い素質だが、どうもその素質が裏を感じさせるものでもある。
1巻クライマックスで、事件の真犯人は母親が一度候補から外した人物であることが示唆されています。そのことを考えると、子どもたちに近い教師というポジションにいた彼はけっこう犯人候補な気がする。

僕だけが23

思ったことを素直に口に出してしまう主人公のクセは、脳と口が直通しちゃってる幼さの演出なのか、それとも別の意図があるのか。
結構そういう場面が多くて、雛月を「キレイだな」と思ったらそれをそのまま喋っちゃってて雛月ガチ照れ&クラス沸き立つの流れはめちゃくちゃ微笑ましかったですがw

雛月が言った「あたしのために人を殺せる?」という言葉は、そのまま取るならそんな覚悟もないのに私に踏み込むな、という拒絶の現れで、もっと考えると虐待のSOSでもある。
このセリフは結構大切なポイントになるのかなーと思ったりもする。
1度、主人公は誰かを殺害することで事件を防ごうとして失敗するとか。
まぁともかく、雛月の心のバリアをどんどん融かしてやって欲しい。結局そこです。

僕だけが21

あとこの建物。加渡島建設。
第一話の見開きカラーページではこの前で立ちすくんでいる幼き悟が描かれており、気になります。悟にとっての過去の象徴する建物でもあり、物語にも関係ありそう。
しかしこの殺風景な中の不気味さがこの作品は上手く表現されてるよなぁ。



そんな「僕だけがいない街」2巻の感想でした。
月刊連載で6話収録コミックスなので、次出るのは半年後かな。
待たされるなぁ。早く続き読みたいよ!(ヤングエース買え
読み手の感情コントロールがうまいなーというのも2巻読んでて思いました。
喜怒哀楽の感情を読みながら転がされている。雛月はかわいいけど状況はスリリングで、サスペンスでSFですよ。いろんな楽しみ方がある作品。テンションの浮き沈みが激しくて、ハラハラドキドキです。

個人的な未来予想としては、主人公のリバイバル能力には代償が付くことが関係してくるのかなと思っています。代償というのは例えば自身が事故ったり、ものをなくしたり。
そんな風に代償がつきまとう能力で、こんな大規模な巻き戻しをしたらどうなるか。
代償として主人公自身が消える → 「僕だけがいない街」とタイトルリンク
みたいなラストかなーと想像。無粋かなと思ってもミステリものは妄想しちゃうよな・・・。ううん、どんな展開がこれから来るのか楽しみ!
雛月をなんとか幸せにしてやって欲しいです・・・。

『僕だけがいない街』2巻 ・・・・・・・・・・★★★★
1巻も面白かったですが2巻から本番という感じかな。いま続きが気になりまくるSFサスペンス。

[漫画]剥き出しなシビア&爽やか青春劇『中卒労働者から始める高校生活』1巻

中卒労働者から始める高校生活(1) (ニチブンコミックス)中卒労働者から始める高校生活(1) (ニチブンコミックス)
(2013/05/29)
佐々木ミノル

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   この世界はクズばかりで 例に漏れず俺もクズ

佐々木ミノルさんの「中卒労働者から始める高校生活」1巻の感想。
おっ表紙かわいい!と完全なるジャケ買いで手を伸ばした本でしたが
偏見とコンプレックス、外の世界と内の世界の両方と闘うほろ苦い青春漫画で、なかなか好感触なお話でございました。

作品紹介には「ラブコメ」と銘打たれていますし実際その通りなのですが、ただ甘いラブコメというだけじゃない、理不尽な社会に立ち向かっていく力強さを備えている。不愉快になりそうな邪悪さを感じさせる一幕も。
1巻の段階ではラブコメ部分よりむしろそのシリアスな要素に心惹かれた。
ラブコメながらもザックリと心刺される作品です。



父親が犯罪者。家計も苦しい。
中卒で工場で働き始めた主人公ですが、「あいつは中卒だから」と笑う周囲を見返すために18歳から通信制の高校に通い出します。
いろんな人が通う通信制高校。ガラの悪いヤツから子連れ、老人まで。
けれどそんな人種のるつぼみたいな環境に身をおいたことで、主人公の世界が少しずつ広がっていく。
お嬢様である逢澤といがみ合いつつも、互いに気になる存在になっていく。

舞台が通信制高校ということで、その中身を詳しくは知らなかった自分は、まず舞台設定からして新鮮に楽しめた部分があります。読んでみてちょっと世界の見方が広がったような感じすら。
その上でストーリーがリアルなドラマティックさを持ってる。
主人公の苦悩だらけの青春は見ていて痛々しくて、なんとか幸せになっておくれよと願うしか無い。

先にも書きましたが、この作品なかなかにブラック。そしてツライ。
人の悪意がストレートに描かれています。暴力とか嘲笑とか。
読んでいてその不愉快さにグッと手に力がこもってしまったりもしました。
でもそういった「外の世界」との闘いが本作のひとつのテーマ。
どうやって立ち向かっていこう。どうやって自分を強くしていこう。

たとえば主人公は勤め先で大卒出の新人にバカにされ中卒を哀れまれる。
その悪意に、主人公は暴力で訴えるしか術を知らない。
もちろん大学出の新人は見るからにカス野郎でしたが、それに対する理性的な振る舞いができないというのも主人公の不器用さ。
ぶつけられる悪意をグッと飲み込むのが利口だ、とは言わないけれど、暴力で黙らせようと逆上してしまうことが余計に次なる悪意と偏見のタネになってしまう部分もあると思う。
だから求められるのは成長なのだ。そのための彼の変化は少しずつ発見できる。

成長には何が必要なのだろうか。
中卒ということからくる学力のどうのこうの、というよりはきっと自意識の問題です。
悪意が外の世界にある課題だとしたら
内の世界、つまり自分自身の問題も主人公に重くのしかかっている。

高校生活12

「自分が自分を笑ってるから、なんでも悪く聞こえる」
このセリフがズバッと言い当てていますね。
中卒というコンプレックスを抱えて卑屈になっている主人公側の問題。
よそからぶつけられる悪意と同じくらい、コンプレックスが自らを苛める。
コンプレックスに悩み苦しむ主人公の苦しみは、いろんな人が重なる部分があるのではないかなと思います。自分自身けっこうシンクロ。

高校生活

クソだクズだと世界を呪っても、その根底には強烈な自己嫌悪が見える。

外と内の両方の世界と闘っていく上で、「世の中にはいろんな人がいるんだな」と高校で見聞を広めることはとてもエネルギーになってるなーと読んでて思いました。
けっこう、自分改革の一歩につながっているよな。
ううむ、自分改革とか言い出すと自己啓発本みたいでオウって感じだけど、でも自分のことをどう思っているのかって、結構大事なポイントですよね。気の持ちようです。心が弱ってたら生きづらいです。
なにより「変わりたい!!」とひたむきな思いで進む主人公は、とても応援したくなる男の子ですわ。



生きづらいこの世の中に、卑屈な自分自身に立ち向かう物語。
そんな社会派ドラマのような側面も見える作品ですが、ちゃんとラブコメもやっていて読みやすいです。
掲載誌の方向性からか、若干むりやり感を漂わせつつノルマをクリアするようにセクシーなカットが入れられていくのがなんともかんともw
卑屈な少年とワケありお嬢様。どうみても両方ツンデレなわけですがいかんせんまだストーリーがそこまで進んでおらず、あまりデレは拝めないのです。第4話で怒涛の展開を見せますが‥・!
このメインの2人のもどかしい関係や距離感の発展が、2人の成長につながっていくんだろうな。
どうも逢澤さんの方は性的なトラウマがありそうですね、現在進行形っぽいし。
そこらへんも、彼女が自分の殻をブチ破る展開に行くと気持ちよさそうだなと期待を寄せている部分です。2巻からはガッツリ恋愛モード入って話が動きそうですね。

あ、あと妹ちゃんがかわいいw
ブラコンのけがあるロリ巨乳というややあざとい設定ですが、そのあざとい可愛さに素直にいいものです。
あと第一話の「知ってるよぉ‥・」×2でヤラれましたよ。涙腺が。

高校生活1

そして愛すべきおバカさんである・・・!すごい癒されるよw

個人的に好きなエピソードは第3話。
仕事、育児、勉強に追われてお母さんが余裕を失っていく様子とかは、こういうのが現実にあるんだろうなぁと考えさせられる場面でした。
お母さんが最後に泣いちゃう場面好きだなぁ。ああ。泣いちゃうよなぁ。

オビにある「中卒(オレ)が、恋しちゃおかしいか」というフレーズが印象的。
この言葉に含まれている感情が、いつかまっすぐな前向きさを持ってくれるのが見たいよなぁ。これぞ応援したくなる作品です。感じ入る要素が多かった・・・。涙ぐんでしまう場面が結構ありました。これは続きを追って行きたい。

『中卒労働者から始める高校生活』1巻 ・・・・・・・・・★★★☆
じっくり読める作品でした。リアル身分差ラブコメでもある。

[漫画]怯える幽霊と忘れられない華の影。『惡の華』8巻

惡の華(8) (惡の華 (8))惡の華(8) (惡の華 (8))
(2013/06/07)
押見 修造

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   私ね あのとき 「ざまあみろ」 ・・・って思った

「惡の華」8巻の感想です。今回の表紙は春日。
濃密な思春期の窒息感。そこから一歩抜けだした高校編の2巻目となりました。抜けだしたといってもいろんな人があの日々を引きずっている。生傷を抱えたまま無気力に漂っているような。
今回もかきむしられるような痛みに心がヤラれ、これこそが「惡の華」の醍醐味だよなと改めて思いましたよ…!
アニメも面白いですね。いよいよ決壊の時…最後まで楽しみです。

高校編は春日のあたらしい人間関係が築かれていきます。
その外見に仲村さんの面影を感じさせる少女・常磐さん。
実は文学少女であり小説も書いている常磐さんに、癒されているのか惹かれているのかそれとも両方か、ともかく距離が近くなっていく春日。
高校編に入ってからは静かに物語が進んできていましたが
ここに来て“あの人”も登場したりして、いよいよ話が再始動してきたよ!

前巻→その目に焼き付けてくれよ、僕らの”惡”を。『惡の華』7巻



●幽霊になった春日
忘れるわけがない。あの頃を。あの人を。
すべて遠ざけるために引っ越して、新しい生活を始めている春日。
でも過去をまっさらになるわけは無い。中学時代の残照はいまも強烈に春日の心を焼き続ける。
なんで今も生きているのか。こんな風に無様に生きているのか。
そんな葛藤を込めて、彼は自分のことを「幽霊」と呼びました。

惡の華81

文学少年と文学少女。話の合う常磐さんとの時間は、閉まりきっていた春日の心のトビラを少しずつ開かせていく。
けれど「幽霊」という自意識が、ふと彼の足を止まらせる。
上のシーンでは改めて春日の心に救う闇にゾクゾクさせられたなぁ。
乾ききった表情、沼の底みたいな瞳の濁り…!
ああ、まだ熱は冷めてない。今も春日の心をじわじわ苛めている。やり場のないまま、きっといつか爆発するかもしれない可能性を秘めたまま。

「幽霊」という言葉にハッとした常磐さんにも気になったけれど、後半でなんとなくわかった。彼女が書きためていた小説のプロットの内容にシンクロする部分があったんだな。
もしくは春日の生傷にシンクロするものが、常盤さん自身にあったのか。
どちらにせよ彼女のそのプロットを読ませてもらった春日は大興奮で
「これは僕だ!」
「この村…山に囲まれた…どこにも行けない田舎の…ここに書かれてるこの感じ…知ってるよ…!」
とまるきり自己投影。涙まで流して感動する。

小説としての面白さを評価ももちろんしているけれど、ここまで春日を突き動かしたのはやはり自分に距離が近い内容だったからなんだろうと思う。
中学時代に夢中になった詩集「惡の華」。あの頃の春日はこれをよすがとした感じでした。けれどそれは失われた。取り戻してはいけない過去になった。強烈な未練を残しているけれど・・・。
そこで常盤さんですよ。あの涙で春日の中の常磐さんは更に大きくなったんだな。
新しいよすがを、もしかしたら見つけてしまった…。

惡の華84

自分のアイデアにここまで心動かされた相手を見て、冷静でいられるわけもない。
常磐さんは緊張と羞恥でずっと熱っぽい表情をしていてとてもかわいかった。
はい。春日の精神状態のこともあるので素直に興奮することは最初読んだ時は出来なかったけれど、繰り返し読んだ今なら空気を読まず言える。顔を赤らめる常磐さん超かわいい!!!
感動する春日。常盤さんの必死な情熱。2人のボルテージはもうMAX!

でもあそこで嬉しそうに涙を流した春日を見て、
やはり春日はなにかしらで救われたがっているんだなぁ、と再確認。
仲村さんに最後の最後で突き放されたことがトラウマで「もう誰とも深く心通わせることなんて出来やしない」と考えていそうな春日。
でも否が応でも心打ち抜かれる瞬間はある。それが常盤さんとのあの出来事だったんだろう。
どうか彼の心に平穏が取り戻されたらいい。幸せになってくれたらいい。

でも心のどこかで「また惡の華が芽吹くのが見たい」「グチャグチャに汚れて崩壊していく人間が見たい」という欲求もあって、それはだってこの作品だから当然でしょう!
浮き足立つ春日。しかし彼を再び過去へ引き戻す『あの女』が再登場…!!
そりゃそうだ。惡の華だもの。待ってたぜェこの瞬間をよォ!



●過去からの使者

惡の華82

佐 伯 さ ん 襲 来

やっぱり来た!佐伯さん再登場!!
それもまぁーーー今の春日を試すような挑発的なセリフをバンバン吐き出して。
正直、煽ってたんだと思う。再会した時きっとワクワクしたんだろう。だから携帯のアドレスを聴きだしてすぐにまた会おうとする。
春日がいまも沼の底にいるのかどうかをきっと確かめるために。
自分を沼の底に引きずり落とした張本人が、今もちゃんと汚れているかどうかを見るために。
未来に踏み出し始めたばかりの春日の前に現れるタイミングも神がかっているよなぁ。エグいわぁ…。

もはや女神な佐伯さんはどこにもいない。ブラック佐伯さんである。
一度壊れたあと立ち上がっても、完全な再生なんてえりえない。墜落した心の痕はいつまでも残り続けるんだろう。
名言はされていないけれど、佐伯さんも完全に春日を引きずっている。佐伯さんの中の春日は、たぶん春日にとっての仲村のような存在なんだろうな。
自分を目覚めさせた引き金。象徴のような存在なのかもしれない。

仲村が春日を最後で解き放したように。
春日は佐伯さんと落ちて行くことを選ばなかった。
そのことが佐伯さんをきっと究極に追い詰めた。そしてそのことの復讐に近い感情も含めて、再び佐伯さんは春日の前に座ったんだろう。
「あのまま2人が死んでたら 悔しすぎて… 私どうしていいか分からなかったかも」
あの頃の佐伯さんを焦がした強烈な嫉妬は、もう晴れたんだろうか…。

高校生になってからは「普通に幸せ」と言う佐伯さんは、恋人がいる。
小泉くんというその少年は、かつての春日のような容貌です。
そのことを常磐さんはすぐに気づいて指摘し、そして春日はそれを否定する。29話とかで、最後まで「佐伯さんはそんな人じゃない…」と彼女を理想化してしまっていた春日。今もまだ、「自分なんかを意識しているわけがない」と考えているのかも。

単行本ラストの描きおろしページでは、春日と別れたあと彼氏と会う佐伯さんが描かれています。
この佐伯さんの表情がとても印象に残る。寂しげな、悲しげな表情。
現在の春日は、佐伯さんにとって残念なものだった。「がっかりした」。
でもだからこれからも春日に関係し続けてやろうというつもりは無さそうに見える。春日に見切りをつけたように見えるんですよね。
迎えに来てくれた小泉くんは、おとなしそうだけど本当に佐伯さんを大切にしているのが伝わってくる。彼の直向さに、佐伯さんは癒されているように見える。たしかに彼女はいま幸せなんだろう。

佐伯さんがまた登場することも有り得そうだけれど、コレ以降登場せずとも納得できる。「佐伯さんのストーリー」は、ここですっきりとまとまっていますように感じました。
佐伯さんは復讐をやり遂げたのかもしれない。最後の表情は、痛みを伴うも味わい深いほほ笑み。
でも何を考えているのか、本心が見えづらいキャラクターなので、油断はならないな。



●花と3人

各話の合間に描きおろしのイラストが載っています。
これがまた面白い。6巻のときと似た、「花を携えた3人」が描かれている。

惡の華83

左から春日、常磐、佐伯。
6巻の時は「惡の華」を持っていましたが、今回は普通の花です。
花びらの形態や小さくトゲがあるを見るに、これはバラかな。

惡

↑これが6巻の時のものです。比較するといろいろ読みとれそう。

まず春日。またしても彼はうつむいて立ち止まってます。
前に進めていない。そのことが現れている感じ。
だけど花の持ち方が変わっていますね。手に持っているけどどう持てばいいのか分からず、ただじっと握り締めているように見えるかな。

次にまんなか常磐さん。うしろに回した手で花を持っています。
隠しているのかな。この花をどう捉えるかで意味合が変わってきそうです。シンプルにバラの花と捉えるなら、秘めた恋心みたいなイメージが湧く。
でもこれが綺麗なフリしてまっくろで、おおきな瞳のくっついた、醜悪な惡の華かもしれない。
恋心をこじらせて嫉妬でズブズブに身を堕とす惡の華ルートだってあるんだよなぁ、佐伯さんみたいに。普通の人は道徳・倫理で惡の華が咲くことを恐れて押し殺すけれど、種そのものは誰の心にだってきっとあるのだ。
後ろ手に花を持って歩いて行く常磐さん。

そして佐伯さん。
彼女はもはや、花を持っていない。足元に花びらが散っています。
足元を見ると、もしかして歩いてもいないのか…?片方の足のかかとが浮いていたら歩いていると分かりやすいんだけどなぁ。立ち止まっているように見えますね。
ならきっとそうなんだろう。佐伯さんは何も持たず、進めてもいない。

ちなみに41話後には道端に落ちているらしきバラの花が描かれています。ポツンと一輪。セットになるキャラクターはなし。
41話ラストで「いま仲村さんはどうなっているんだろう?」という話をしたあとにこのページが来るので、なんとなくこの落ちたバラは仲村さんを指していたように感じました。
なんの含みがあるがあるかは色々考えてみたいですね。意味はありそう。




「惡の華」8巻の感想でした。
高校編に入ってから中学編のあの熱狂が遠いものになっていて、結構寂しい感じもしていましいた。春日がゆっくりと痛い思い出と向き合う時間。カサカサと乾いた世界。
異常なくらい熱気ムンムンだった中学生時代とのギャップで、一層その感覚が強まる。絵柄も大人っぽい風に変わって来ましたよね。

しかし常磐さんとのふれあいの中で、そこにみずみずしい色が加わっていくのを感じました。
はぁー常磐さん女神ですなぁ。春日の心に寄り添い、そして上向きにしてくれている。
春日が抱える生傷や、彼の家族関係のきしみ等、これからどう再生されていくのかな。

今回の表紙は、うつろな目をして上へと手を伸ばす春日。
もがいてると言うほど必死さはない。沈んだ表情は希望を感じさせない。
それでも手を伸ばしてなにかに触れようとしているのは、彼がきっと救いを求めているからなんだろう。あるいは誰かを心の底から求めているのか。
76Pで常磐さんの横顔にメガネの幻を見てしまった春日に、やっぱりこの話が向かうべきはアイツだろーという気持ちを強めて〆。
佐伯さんも出てきたことだし…やっぱりあの人も再登場してくれないとさ…。
…山田くんの再登場をまっています!

『惡の華』8巻 ・・・・・・・・・★★★★
平穏がねじれていく一冊。向かうは崩壊か再生か。



キングレコードが公式で挙げていたので貼ろう。アニメのOP曲です。よく出来た曲ですよねえ。仲村・春日・佐伯編それぞれ別の独立した曲だと思ってたんだけど、まさかの同じ曲だったw 

[アニメ]最高級の、雨ふる楽園の物語。『言の葉の庭』感想

<追記>
映画本編を見て本記事に来た方はぜひこちらもチェックしてみてほしい。

隠された聖なるエンディング-『言の葉の庭』イメージソングMVについて




   まるで世界の秘密そのものみたいに、彼女は見える

雨上がりより雨が降るのを待つ男女。心を寄り添わせていく2人のドラマ。
新海誠監督の最新作「言の葉の庭」は、癒しと葛藤とフェティシズムと青い感動が詰まった、個人的に傑作と呼びたい仕上がりとなっていました。
公開初日に映画館に行き、劇場でブルーレイを購入し、それから今まで毎日ペースで見ています。そしてそのたびこの風情に心洗われる。(劇場ではもうBD,DVDが販売されているのです)

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入野自由、花澤香菜 他

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そしてこれは強調しておきたい。コイツは素晴らしい年上のお姉さん萌えをくれる作品だぞ、と。
ヒロイン雪野さんの戦闘力の高さ・・・これは過去の新海作品でもぶっちぎりのものを感じる!演じる花澤香菜さんの演技もお見事!
なんですかこの「守ってあげたい」欲を掻き立てるお姉さんは!!

切ない現代劇ということで前々作「秒速5センチメートル」を思い出す人も多いとおもいます。しかし「言の葉の庭」逃れられないこの新海監督らしさと、秒速とは違ったエモーショナルな展開に心揺さぶられます作品になっているのです。
秒速が好きにしろ嫌いにしろ、なにか引っかかりをのこしたのであればぜひこの「言の葉の庭」も見ていただきたい‥・!
『デジタル時代の映像文学』に相応しい感動作ですよ!

“愛”よりも昔、“孤悲(こい)”のものがたり

これが本作のキャッチフレーズですが、見事ですねぇ。内容ピッタリだし、このフレーズの余韻が本編の美しさを増幅してすらいる。
古典がひとつのパーツとなる本作。“孤悲”とは昔「恋」をそう記述していたことに由来する表記らしいです。
恋=独り、悲しい。
なんかこう、うわぁ新海作品っぽい、と一発で感じさせる叙情パワー溢れるフレーズですね。
監督の作品に何度も打ちのめされてきた自分としてこれはジャストミートに心の深い部分に突き刺さる名コピー・・・!

作品を読み解くに監督のコメントは重要で、例えば制作発表時のコメントには
「愛に至る以前の、孤独に誰かを希求するしかない感情の物語」
「誰かとの愛もきずなも約束もなく、そのはるか手前で立ちすくんでいる個人を描きたい」
と述べており、見終えた後に改めて考えなおしても、なるほどと納得する。



●なんといってもこの絵の美しさは最高級品。

開始すぐ、一番最初のカットに目も心も奪われてしまいました。
雨打つ水面に光が散らばる、しずかな緑の風景。
新海映画の大きな特徴であった、圧倒的に美しい背景や光の演出は、さらに磨きをかけています。自分はアニメは漫画などで雨が降るシーンが大好きなのですが、そういう面でも大満足。ここまでひたすらに雨の雰囲気を捉え描き、ストーリーにまで雨をねりこんだような作品は初めてな気がする。最高・・・ッ!
あまりにも膨大な感情の情報量が自然に宿っているように感じる。
雨だけじゃない。
自然の生命力が、男女のドラマを神秘的に、ドラマティックに盛り上げていますね。

アニメーションの美しさを、これこれこーいう技術でどーのこうの、っていう専門的な話はできません。でも本当にただただ美しい。
静かな透明感は始まってからずっと終わるまで観るものの心を支配する。
コンパクトな作品なのでサクッと見られる。そして上質な恋物語を味わえた満足感と、心がどこかスッキリとみずみずしくなった感覚を与えてくれます。
単純な絵の美しさひとつとっても突き抜けた魅力があり、お気に入りの画集や絵本を何度も手にとって開いてしまうように、気づけば見たくなっている。そしてBDを再生している‥・。

美しい風景を紡ぐ新海監督の最新作は、紛れもなく過去最高の到達点。
綺麗なアニメが見たいならもうこれでキマリくらいの勢いで推したい。
話もツボだし絵も素晴らしいし、俺にとってもはや楽園のような作品。
いろんなパターンと天気の雨を書き分けている。
はじける水滴。霧のようにただよう水蒸気。水面に広がる波紋。
そんな風景のリアリティは、リアルだけれど「アニメならでは」となぜか思えてしまう。
それでいて明らかに作中の雨はキャラクターの想いが乗せられているんですよね。
優しく、時に激しく降り注ぐ雨は、物言わず何かを伝えてくるのです。
そんなわけで深読みもはかどってしまうんだよなぁ。



●キャラクター

主人公・孝雄は靴職人をめざす15歳の男の子。
大人びた静かな少年で、雨の日に雪野さんに会い続けてどんどん彼女に惹かれていく。15歳らしからぬ成熟を感じさせますが、ラストシーンで自分の気持ちを爆発させる場面はすごく切なく、同時に嬉しくも思ったりもした。

ヒロインの雪野さんはとってもかわいい。少年が憧れる。深みにハマる。吸い込まれる。それが当たり前のような、チャーミングでミステリアスな女の人。
そのことを前提とした上で、「でも結構、雪野さんってヒドいよね?」というツッコミをしながら、ストーリーについて書いてみる次の項目へ移りますw

というか、BDのコメンタリーを聞いてたら新海監督自身「雪野さんはヒドい女」と連呼しており(愛情あってのものであるのは分かるし、コメンタリー終盤でフォローを入れていましたがw)、あ、やっぱりそう思うよねと思った。
心の弱った、大人のズルさも見せる、女性です。もう27歳です。
だからこそ少年は恋をしたんだろう。
だからこそ最後にちゃんと泣いたのだろう。



●ストーリー、というか気になったシーンを順番に上げていく
ここからはネタバレあり。長くなったので○で区切っています。

○出会いの短歌

『雷神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ 』

孝雄と初めてあった雨の日、雪野さんはそう言って立ち去ります。
ミステリアスだけどここは結構恥ずかしくもあって、大人のイタズラ感がとてもかわいらしいシーンでもある。
この短歌を言う前、空の遠いところでチカチカっと稲妻が走る。
こういう天気のこういう場面でスッと万葉集の恋歌を放てる、彼女の知性がかいま見える場面でもありますね。

○ベールに包まれた存在からの変化

本編序盤が終わったくらいに「雨が降ったら、また会えるかもね」といったあやふやな約束を取り付けた後、ドラマティックなピアノをBGMに2人が近づいて交流を深めていくのが描かれます。
分かりやすいのが東屋での2人の距離感ですね。どんどん近くなっている。
でも間違えちゃいけないのは、距離が近くなっているのは孝雄が近づいていっているからです。雪野さんの座り位置は変わらない。
彼女は自分のことは教えないし、自分から近づこうともしない。でも「雨の朝はここにいるよ」と少年を惑わせる約束をしちゃう。
あ、やっぱり雪野さん、けっこうダメな女性だと思うw
大人の女性のミステリアスな魅力というのは、時に少年を突き放す残酷さを秘めている場合が多い。むしろだからこそ、少年はその神秘を知りたくて触れてみたくて、欲を持ってしまうのだけれど。

序章が終わったくらいから、謎を秘めただけじゃない雪野さんの魅力がどんどん見えてくる。
チョコをどっさりカバンから取り出した時の、少しはしゃいだ様子も
東屋にやってきた孝雄に手を振って笑顔で挨拶する様子も
料理は上手じゃなくて、それを知られた時のむくれ顔も、
ああ・・・なんてかわいいお姉さんなんだ・・・とジワジワと心にも波紋が広がる。
そういう雪野さんの素の部分が見えてくることで、孝雄が彼女に近づいていっているのだなという実感が湧く。

そして電車に乗ろうとしても乗れなかった雪野さん。ここで「サボっているのではなく、何か別の理由が?」と思わせて、その後彼女の疲弊した心がどんどん見えてくる。
余談ですが駅のホームで電車を待っていた雪野さんの横顔が、やや幼い顔立ちに見えて、その時の彼女の胸の内を想像しても、非常にここは好きなシーンです。
ミステリアス。かわいい。大人の色気もある。そしてそれだけじゃなく、何かに傷つき疲れてここにいる。そのことが少年の「はやく大人になってこの人を守りたい」という気持ちにつながっていく感じがする。だから主人公は焦っていくんだ。

これは監督自身が言っていたことですが、親しくなっていく中で「パーソナルスペースとしての傘」が2人の距離感を示しています。
中盤まで、いろんなシーンで雪野さんは傘をさします。これは外界との遮断。孝雄と話している時にも傘をさして、孝雄はさしていない。明らかな距離感。
だからこそ終盤から傘をさすことなく雨に打たれる雪野さんは、その心をどんどん暴かれていく。

○極上の濡れ場!

雪野先生のズルさを感じさせるシーンは結構あって、その代表的な場面であり、作品中でも最大級のインパクトがあるのが、「雪野さんの足を測る」場面だと思います。

孝雄が「靴を作ってるんです。女性の靴です」といった段階でピンときたような表情を見せる。女のカン抜きでもあのシチュじゃあ好意まるわかりだと思うがそこは男子高校生クオリティ。彼のかわいらしい攻めの姿勢が見える。

というか彼の気持ちをほぼ察した上で採寸をOKしたのだろうから、雪野さんは本当に、本当によ…少年の心を弄ぶとは言わんが、無遠慮に刺激しやがってよ…!!
でもそんな所もいいんだ。惑わされたいのだ。「(今作ってるのは)女性の靴です」と言われた後の雪野さんの表情の変化!!ヤバイですよ!!かわいすぎますよ!!

その後だ。渾身の気合がこもった、この映画1番(!?)の見せ場が来る。
つまり濡れ場。ベッドシーンみたいなものですよこれは。接触です。
このシーンのこだわりはこのインタビューページでもたっぷり語られているのでぜひファンは読んでおきたい所。

『言の葉の庭』新海誠監督インタビュー「これまでの作品と違うのは主人公が“他人を知ろう”としている事」

このシーンの官能たちのぼる緊張感は、すごい。
エロティックでフェチズムを感じる。潔で、けして性的な意味合いを含まない接触。
だけど誰かの足を触る機会なんて普通そうはない。それも男子高校生が、憧れのお姉さんの、神秘的なその身体に触れるなんて。その体温を、この肌で知れるなんて。
どう考えたって興奮しますよ!
キスシーンだって無いこの映画における男女の交わりは、まさにこの採寸シーンが果たしている。響く雨音。吹き付けるちょっと冷えた風。なにも喋らない2人。静寂がさらに胸をドキドキさせてくれます。

この濡れ場、「あなたのための靴をきっと作ります」という宣言に近いものであるので、それを受け入れた時点で雪野さんにはちょっとした責任が生じると思うんですよ。少年をその気にさせちゃった責任みたいなのが。それであの告白シーンでは彼の思いを突っぱねる。やっぱりヒドいや・・・。

○「今まで生きてきて、いまが一番、幸せかもしれない」

終盤、そんな2人のモノローグが重なる場面。この時一番、視聴者も幸せ。
その直後に孝雄が踏みだして、彼の気持ちを雪野さんは受け取らない。

「今が一番幸せなのかもしれない」
これを孝雄が言うのは十分理解ができる。でも雪野さんの場合じゃ事情が違うじゃないかと。実際この直後に孝雄から告白を受けてそれを断る。
雪野さんにとっての「しあわせ」とは、「自分に憧れてくれて波長もあう年下の子に優しくしてもらえる」ことなのか?と思うと、どんどんと雪野さんの、大人の女性としてのズルさとか狡猾さとかが見えてくる。
でもそんな彼女が嫌いなんじゃなくて、そういう汚い方法で救いを求めてしまうほど彼女は弱っていたんだなという風に思える。愛おしいじゃないですか。いくらでも利用されますよ男の子は。夢を見せて下さいよ男の子に。

孝雄を受け入れない選択は、彼女の立場にたって考えてみればそりゃ当然なもの。
なにせ12も年下の、高校生の男の子です。好きですと言われて嬉しいです私もです、なんてスッと言えてしまう大人は、それこそとんでもない大人だ。
ここは大人として少年を突き放さなくちゃ駄目だったシーンなんですよね。
だから雪野さんは間違っちゃいない。正解したのです。間違えていたのは、なにか期待をしすぎてしまった俺だよ・・・。
ここまでガッツリ孝雄に感情移入していたので「そりゃないぜ雪野さーーーん」とほぼ心の中で泣いていた。

「1人で歩く練習をしていたの。靴がなくても」
これは致命的な一言で、靴職人を目指して彼女のための靴を作っていた孝雄を、これほど裏切るセリフもなかなか無い。

○クライマックス、救われていた雪野さん

駆け出す雪野さんと一緒にハッとさせるようなBGMがタイミングよく入ってきて、こっからがクライマックスだ!と誰もがわかる流れ。
はちきれんばかりの激情が心の底から溢れ出てくる名シーンです。
ここで注目したいのは雪野さんが裸足で走ったこと。
靴を履かず裸足で駆け出して、転んで、なんとか主人公の元へ辿り着く。→そして主人公に抱きつく。という流れは、
裸足じゃ歩けない。進めない。だから靴(主人公)を求めた。
という解釈で見たんだけど、都合よく考えすぎかなぁ・・・w

主人公に抱きついてからのセリフがこれ。
「あの場所で わたし あなたに 救われてたの」
と号泣しながらしゃくりあげながら振り絞って言う。
「好き」じゃなく「救われていた」。
これがつまりこの46分の映画の中で深められた絆なのだ。恋愛感情ではなくても、あなたは大切だった。あなたのおかげで救われた。
恋報われずとも、愛しい女性にここまで言ってもらえる。
孝雄にとってけして寂しい結果じゃない。良かったよ・・・。

「主人公が作った靴を履いた雪野さんが見たかったよ!」と強く思います。
あの靴はタカオの恋心の象徴でもあり、雪野さんが再び歩き出すための道具でもある。
なら靴を渡すシーンこそが、この作品のクライマックスになったのでは…?
まだ見ぬその感動のラストシーンは、見終えた人それぞれの想像に託されている。一度強く心結びついた2人なのだから、もう俺はばっちりハッピーエンドが見えていますよ!

○手紙に描かれた靴のイラストの意味

最後。雪野さんから孝雄に向けた手紙が描かれます。
最後の「またお便りをします」の後ろに、可愛らしい靴のイラストが描いてあることが、とても意味深に感じました。

靴なんかなくても歩こうとしていた雪野さん。
しかし孝雄への手紙で、次の手紙を書く約束をしながら、靴のイラストを加えている。これはもちろん孝雄が靴職人を目指していることを意識してのものでしょうが、「気まぐれに書いただけだよ」とするだけじゃあ味気ないじゃないですか。ここは雪野さんの心の中を想像して楽しんでおくべき小ネタなのです。

個人的には遠回しな「あの時話してくれた女性の靴の話、まだ覚えてるんだよ?」というアピールなのでは説を押す。
前向きなエンディングであることを信じて、きっと孝雄はこのあと雪野さんに会いに行ったことを信じて。
ちなみにこの靴のイラスト、BD特典の動画コンテの段階では描かれていませんでした。後から追加された要素なのでしょう。なにげに特別なものである気がする。

○完成した靴のデザインから深読み

孝雄が完成させた靴は、靴紐に葉っぱをモチーフにした部品がついていました。
これはあの緑に囲まれた東屋でのひとときをイメージしてあしらったワンポイントでしょう。

靴に宿るのは、2人で過ごした時間の思い出。
靴とは歩く人を助けるためのもの。雪野さんに捧げる靴に、思い出を象徴するワンポイントが付けられて、いつか届けられるというラストです。
つまりあの頃の2人の時間が、雪野さんを前に歩ませることを示しているのかな、と。孝雄自身の「自分と過ごした時間を忘れてほしくない」という願いも込められていそうですが。
なんにせよ「靴に宿る思い出」というあの靴デザインはとても趣深いものです。

○個人的な未来予想図

2人が恋人になってほしい、という明確な希望があるわけではありません。
ただ、2人の関係がここで終わってしまってはいけない。終わってほしくない。そういう気持ちが自分には強い。結ばれるかはともかく、再会をしてほしい。雪野さんに、孝雄の作った靴を履いてほしい。
「手紙で交流続けてるじゃん?」と思いますが「秒速5センチメートル」ファンとしては、手紙の交流なんていつ途切れるかわかったもんじゃないと胸に刻んであるのです。
「孝雄は会いにいこう」と言っていますが、本当にちゃんと会いにいってくれよ、絶対にだぞ!
まだ時期じゃない、あの人に相応しくない、とか言ってる場合じゃないぞ。
上級生の教室に乗り込んだ時のあの衝動でもって四国へ飛ぶんだよ!!

そしてちゃんと靴を渡すのだ。あなたのために作った靴です、と言って渡す。それがこの作品の本当のラストシーン。その後2人の関係がどうなるかは分からないしそこは拘らない。できれば幸せになってほしいですけどね。

「心が弱っていた時期の思い出」なのではなく。「青春時代の無謀な恋」なのではなく。2人にとって「靴」にまつわる感情を精算してほしいと思う。
そして描かれていない未来は、わりと前向きな演出でもって予感を与えてくれています。だから俺は、この作品は後味のいい作品として認識していますよ。

スタッフロール後、四国で教師をする雪野さんは、授業中にひと窓のむこうに視線を向ける。そこには雲から光がさしている。
まさに万葉集についての授業をしている最中だったので、万葉集から孝雄とのやりとりを思い出したんじゃないかな。

窓の外に目を向ける雪野さんは、「何かが遠くからくる予感」があったのではないかと、できれば2人に再会してほしいハッピーエンド論者の俺は主張したいよ!
遠くから来る誰かは、きっと一回り大人になって、
照れくさそうに自作の靴をプレゼントしにくるんだよ…。ね…。

12という歳の差をリアルに考えればなかなかむずかしい2人だとは思いますが、物語としてはそこを乗り越えて関係をスタートさせる2人を想像してニヤニヤするのである。

「歩く練習をしていたのは、きっと俺も同じだと、今は思う。いつかもっと、もっと遠くまで歩けるようになったら、会いに行こう」

ひとりで遠くまで歩けるようになったその先に、雪野さんに会いにいく誓いをしている。“独悲”を抜けたあとに、きっと2人はまた近くなる。

“愛”よりも昔、“孤悲”のものがたり

“孤悲”はいつか愛に変わるのだろうか。愛になる前に霧散してしまい、立ちすくんでしまうだろうか。究極的にはもうどちらでもいい。「どうか幸せになってほしい」と祈ることが、きっとこの作品の中のゴールなんですよね。
孝雄が雪野さんにそう思うように。雪野さんが孝雄にそう思うように。物語の受け手である自分も2人の幸せを祈るのだ。

幸せとは、別に誰かと恋人になることだけでは決してないはず。
でもラブストーリーとしては、恋人になって幸せになることを是として欲しいな。
新海監督曰く、「はじめてのラブストーリー」とのことですしね。

○便箋にプリントされていた英語

小ネタ中の小ネタですが・・・
雪野さんからの便箋の一番下にプリントされていた英文がコレです。
・・・ up and Fell in love.I asked my sweerheart ・・・
調べてみたところ、恐らくこれはジェイ・リビングストンとレイ・エバンズによる楽曲「ケセラセラ(Whatever Will Be, Will Be)」のワンフレーズ

When I grew up and fell in love
I asked my sweetheart
What lies ahead

ここの一部分だったのではないでしょうか。ケセラセラ自体はわりと有名な曲で聞いたことがありましたが、歌詞を読んだのは今回の更新のためが初めてでした。なかなか、面白いかもしれない。
便箋にプリントされていたものまで考察するのもアレですがまぁね、楽しいからいいよね!




長々と書きましたが、つまりは「ハッピーエンドを十分に信じられる結末」出会ったということです。余韻たっぷりですごく好き。2人のいろんな未来を想像して楽しめる。それこそハッピーエンドも、ビターなものも。
新海監督作品では珍しいくらい女性にも好かれそうなスイーツ映画の雰囲気を醸し出しています。女性にも好かれそうってのは完全に印象だけで言っていますが。

ネットの一部では、舞台挨拶にて新海監督が2人のその後について言及したという情報も見かけました。
その内容はこれからダ・ヴィンチで連載され、1冊にまとまるであろう小説版でも語られるのでしょうが、正直ちょっとこわいなぁ…。
秒速5センチメートルの小説版と同じく、新海監督が書く小説とのことですが、秒速の小説はいい意味でボカされていた部分を明確に描写されていて決着したんですよね。
あまりにも細部が見えすぎるということは、新海監督作品においてはけっこう恐ろしい所がある。
でもいざ小説が連載されだしたらダ・ヴィンチ買う気まんまんです。

主題歌は秦基博さんの「Rain」。大江千里さんのカバー曲です。
これは歌詞から曲調から雰囲気から、作品の一部になっていましたね。
新海監督が「Rain」を好きで、きっとそこからふくらませた作品だから、合って当然と言えるかもしれせん。しかし改めて、儚さと強さと体温のぬくもりを感じさせる秦さんの歌声は、本当にピッタリだった。


スタッフインタビューで新海監督の言葉にとても胸に染み入るものがありました。
『孤独であることを、乗り越えるべきものとして描くようなアニメーションじゃないものを作りたいとずっと思っている』という言葉が印象的でしたね。
これはすべての新海作品に通ずつテーマだと思います。孤独は打ち消すものでも否定されるものでもない、誰も逃げることができない真理なのだと。だからどうそれを向きあうかで、人のドラマは生まれるんだな。



で、これもコメンタリーで監督がで触れられていたことだけれど、雪野さんの胸の描き方の話。
たしかにこれまでの新海作品にはないような注目ができていると見ている途中から自覚できました。
雪野さん、おっぱいが目立つ。というか女性として成熟したエロスを感じます。
他の女性キャラはほとんどおらず、セクシャルな匂いを感じさせる要素も他にない。
だからこそか、雪野さんの、けして飛び抜けたものではない、普通の身体付きに、男子の邪な目線は突き刺さる。普通とは言ったけれど、足はスッと美しいし、たぶんバストサイズは平均よりちょい大きいくらいじゃねーのかなと思うけれど、設定上素晴らしいプロポーションの持ち主というわけではないんだ。
心を弱らせた、秘密めいたお姉さん。まぁ、健康的な男子なら、ね。惹かれるよ。


ブックレットに載っていた大野真さんの映画評、素晴らしかったです。
これが読めただけでもブックレットを買う価値があったと思えますし
その以外の部分でも作品をふかく知れる情報が詰まっていました。


劇場限定スリーブは、キラキラッと光のように雨が舞っているように見える仕様。
画像だと見えづらいかな。上の方がひかっています。これはいいな。

言の葉の庭ジャケ

雨音がずっと鳴っていて、身体に染み付いてしまうんじゃないかというくらい、心地よく鼓膜を震わせてくれた。いまの梅雨の季節にぴったりの、素晴らしく美しいアニメーションでした。
問答無用に胸打たれる人がきっと結構いる。自分のように。
不安定で愛おしくて切なくて寂しくて、救いがあって綺麗で・・・
そして年上のお姉さんへの愛がとまらない作品です。
(結論はそこ
あー、この世界に沈みつづけていたい。なんて綺麗なんだ。

月刊アフタヌーンでは漫画版も連載されていますし、小説版も監督自身が執筆すると発表されています。これからの展開にも期待したいですね。がっつりハマってる。

ところで劇場だと「言の葉の庭」上映前に「誰かのまなざし」という短編アニメを見ることができましたが、こっちに涙ボロボロ出ました。こちらも素晴らしい作品です。いずれパッケージ化されないかなぁ。


 

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