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正直どうでもいい

こんな名前ですが好きな漫画の感想をかくブログです

[漫画]クソムシたちが再び蠢く… 『悪の華』4巻

惡の華(4) (少年マガジンコミックス)惡の華(4) (少年マガジンコミックス)
(2011/08/09)
押見 修造

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   今後は僕と契約しよう

「悪の華」4巻発売されていますね。今日はこの作品で更新しようと思います。
1~3巻までの表紙にキャラクターのセリフが大きく載せられているデザインも衝撃的でカッコよかったですが、今回から表紙デザインが一新されました。
画像では分かりませんが、今回表紙から華が咲いていますね。手触りもいいです。
3巻のラストで確かに区切りがついて、「第一章巻!」な感じはしていたので、変更は納得。
しかし今回もどろどろと思春期が渦巻く、強烈な物語が展開されています。



嵐の中、峠の向こうに行くことができないまま警察に連れ戻された主人公たち。
小さな町に窮屈に押し込められた日常が、ふたたび始まったのでした。
けれど何もかもが歪んでしまった高男は、最初から様子がおかしい。目はよどんでいるし、態度もよそよそしいし、元から活発な子ではありませんでしたが今回の彼はしんどいです。
自暴自棄になったように、佐伯さんに自分から別れをきりだしたりも…。

20110827114408.jpg
「すみません、今日は食欲が無いみたいです」
「申し訳ありません。せっかく作っていただいたのに……」

両親といっしょに囲む食卓にですらこの表情&このセリフ!
高男マジで思春期のこじらせっぷりがハンパない。見ていてそわそわしてしまいますよ…!
ご両親もよっぽど滅入っているようで、この居心地の悪さもゾクゾクします。

さてそんな中で、自分の結果的な選択が、中村さんの期待を裏切ってしまったこと、中村さんを深く傷つけてしまったことに気付く。無気力だった彼が突然飛び起きて、すぐさま行動を起こします。
良心の呵責や罪悪感につきうごかされ、「他人のため」に情熱を燃やし始める彼の再起シーンは、ある意味とても彼らしいものだったなと。誰かと繋がるため。
今度こそ、中村さんを裏切ったりはしない。1人にしない。彼女を連れて、「向こう側」に行く。



必要以上にふさぎこんで、自分のことしか考えられないけど誰かとは繋がっていたくて、なんとかこの違和感・不快感を吹き飛ばしたくてもがいてる…高男が抱える弱さや闇は、まさに思春期をこじらせた形です。どっぷり肩まで頭まで、あのころのエネルギーに飲まれています・
ただ彼の考えてること、感じていること、目指したいものは、なんとなく感覚で分かる。
それは自分もかつて思春期を過ごしたからなのかもしれないですね。
押見修造先生は、単行本に「この漫画を、今、思春期に苛まれているすべての少年少女、かつて思春期に苛まれたすべてのかつての少年少女に捧げます」と描いています。
本当にこの作品が描こうとする「思春期」は、毒があって生々しさもあって、思い出したくもないような嫌なものを見せてくる。
でもこの作品のキャラクターが成し遂げる、一般的には無意味で迷惑千万な暴走は、まがまがしいけれど、心魅かれてしまうんですよね。そんなバカなことで、何かを成し遂げたような、尊いものを得られた達成感を覚えてしまえる、あのぐちゃぐちゃになった精神状態。
間違いなく、この作品は高密度に最低な「思春期」が詰まっているのです。

今回最もショッキングだったシーンと言えば、高男が自分の偉業を中村さんに見せつけたシーンなのではないでしょうか。
秘密基地のような小屋の中、「悪の華」を燃やして照らし出したその光景。

20110827114410.jpg (クリック拡大)

体育中の更衣室から盗んだ、クラスの女子たちの下着が、数十枚つりさげられていました。
異様な光景に思わずゴクリと生唾を飲んでしまいます。完全に変態ですわ!!
でもこれを誇らしげに見せる高男と、しげしげと眺める中村さん。
常識は通用しない思春期の価値観。高揚感。
また高男はクラス女子全員のパンツを盗みましたが、1人分、あえて盗みませんでした。その人物が佐伯さん。その理由を中村さんに尋ねられ、彼はいいカオで答えるんですよね。

20110827114405.jpg

コイツはやべええええ!

再び加速しだした「クソムシ」たち。どうすれば彼らを満足させられるのか、きっと彼ら本人ですらはっきりとした答えは分からない。それでも今この瞬間のもやもやを晴らしていくしかない。
墜落していく。もっと深く、激しく。



というところで以上「悪の華」4巻でした。
今回もヒドい漫画でしたねー、いやいや、大好きです。少年漫画の主人公がこんなにダメな方向にハイテンションになっている様子を見れるのってなかなか面白い。
そして4巻は非常に気になる終わり方をしました。やはりまずい方向に行きそう…!
決して多くはない登場人物たちの中で、グツグツと嫌なものが煮えてきてる感じがします。
5巻ではどんな暴走を見せてくれるのか。ちょっと怖いですが、楽しみにしたいです。
クソムシって、むしろお前らのことだよねっていう。バカみたいな青春だ。

『悪の華』4巻 ・・・・・・・・・★★★☆
3巻の大盛り上がりから多少落ちついて新章スタート。でもやっぱりドロドロしてますね。



他の巻の感想。3巻以前はないです・・・。
背徳と情欲で暴走する少年少女に目が離せない!『惡の華』5巻
思春期の大暴走…もう後戻りはできない!『惡の華』6巻
その目に焼き付けてくれよ、僕らの”惡”を。『惡の華』7巻
怯える幽霊と忘れられない華の影。『惡の華』8巻

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