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正直どうでもいい

こんな名前ですが好きな漫画の感想をかくブログです

[漫画]この色香に惑わされたい。『妄想少年観測少女』3巻

妄想少年観測少女 3 (電撃コミックス)妄想少年観測少女 3 (電撃コミックス)
(2012/02/27)
大月 悠祐子

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   私は 汚されて 汚されて あの人の妻となる。

一月ほど経ってしまっていますが、「妄想少年観測少女」3巻が発売しています。
隔月連載なのに結構なハイペースでコミックスが発売していますねえ。
まぁ雑誌1号あたりの掲載量も多いですし、ファンとしちゃありがたい。
オムニバス形式に進行する、思春期男女の欲望うず巻く本シリーズ。3巻もグイグイ心掴まれるエピソードが詰まっています。エロいというか、色っぽいと言いたい作品ですな。色気がある。

フェチ心あふれる、少年少女の恋愛模様 『妄想少年観測少女』
欲望にまみれて生きよう少年少女 『妄想少年観測少女』2巻



●11話「華宮沙夜」/12話「加藤満」

男女それぞれの視点からストーリーを置い、2話ずつでメインキャラを交代していくシステムの作品。今回は沙夜と満というペア。
病弱な令嬢・沙夜と粗暴な少年・満は子供のころから許嫁と定められた2人。
二十歳になれば夫婦となる。しかしそれまでは、指一本触れることも許されぬ関係。

子供からだんだんと2人の成長を追うような描き方をしており、満は男らしく、沙夜は女らしく、それぞれが変わっていくのが印象的なお話でした。
少年時代の3年ごとに特定の人物と決まって会っていたら、たしかにその成長に驚きそう。まさに成長期にある男女。成長するにつれ芽生えるエロチックな欲求を含んで、独特の静寂と緊張感が漂う雰囲気になっています。
成長していく少女の姿。3年ごとに、生々しく、大人になっていく。
いつしかその顔は赤らんで、なにか言いたげにこちらを見上げてきたりする。
満サイドのお話もブルッと来ますが、個人的に震えるのは沙夜パートなんですよ!

病弱な彼女に生きる意味を与えたのは満。
どんなに苦しくても、もう死に怯えることはない。そうしてくれたのは貴方だから。
と、こんな胸に迫るお話を読んでしまうと沙夜の幸せを強烈に願ってしまいますな。
せめて心は自由にしてあげたいと、自分以外の愛してくれと願う沙夜ちゃんもなぁ。
その冷たい微笑の裏に、思慮深さというか遠慮というか負い目があって、なんだかすごく幸せになってもらいたい感が胸で暴れる。「自分だけを、」とは言わない慎ましさがしみますねえ。我慢してしまってもう。女の子は欲張りでいいんだけど。
そして見せつけられる、少女のむき出しの欲望。
満を求めてしまう彼女のモノローグにはドキドキ必死・・・!
しかし沙夜の身体の弱さは周囲もわかっているだろうにそれでも儀式を決行してしまうあたり、規則や掟に縛られた堅苦しい社会なのだなと。そういう日本の古来からの湿っぽさや雰囲気の良さも、このエピソードの魅力でもあるんですが。

しかし、ラストシーンも素晴らしいですねえ。

妄想1

ドキリとするシーンですが、やはり一緒に『ならない』と強調されてるのが深い。
家のしきたりで結婚をすることになった彼女。意志も強いわけではなく、かなり流されがちな性格をしていることが疑えますが、そんな彼女が見せた強い意志、「一緒にならない」
しきたりで一緒になった2人だからこそ、なりゆきじゃない「意志」が光る。
一方で満も「じゃあもう2度と他の女に『しろ』とは言うな」と、恨みがましくも情けない言葉を吐く。彼らしくもない。けれど彼の心の真実に近づく貴重な泣き言。

やってはいけないこと、やってほしいこと。2つの板挟みにされ揺れる2人の姿はやはり扇情的というか、思春期の悶々とした甘みと苦味があって実にグッド。
しかし沙夜自身あんな妄想をしておいて、男が実際に触れてきたらこんなこと言って抑制かけるんだから、とんでもない女の子ですよまったく!

どうしようもなくお互いを欲しがっている2人。けれど時は、まだそれを許さない。
それでも触れたがるのはきっと仕方のないことで、避けようもないことで。



●13話「小泉翔平」/14話「華宮玲」

前回の2人と関連ある人物が登場するエピソード。華宮玲は沙夜の妹。
大事なお姉さんを奪う満が、憎くて憎くて仕方ない様子の玲。
そんな彼女に興味津々なクラスメイト・翔平。不思議な関係が出来上がる。

気になる女の子のために奔走し、時には危なげな行動にも出る翔平。明るいように見えて歪んだ性癖(睨まれて超興奮してる)を持っていたり。妄想少年、ってタイトルが素直に当てはまってしまう男の子だったかもしれない。
しかしまぁ、この作品は若者たちの性欲をストレートに描くからドキンとしますな。

妄想2

そして、何かしらに追い詰められた人間の表情が、本当に上手い。
ギリギリの緊張が走るシチュエーションだったり、高ぶりあふれた欲望を露わにする瞬間だったり。何度も何度もゾクゾクさせられてしまう作品です。

このエピソード、最初はずっと主人公に取り合わなかったヒロインが、最後には翔平にうまいこと遊ばれてしまうという転落が面白い。
きっと好きだったんだろう満からは自分を見てもらえず、そこが殺意に変換されていたというのも大きいであろうなぁと思います。しかし自分が誰か(翔平)から想われているとわかった時の表情が!今までのヒドい目付きから打って変わってとても女の子らしい赤面をみせてくれましたよわぁい!



●15話「恋愛観測」

番外編のようなエピソード。これまでのペアが再登場します。
これは電撃大王に出張掲載したときのものなんですね。しかし、これは上手いなぁ。
連載を読んだことがない人には興味を持たせるだろうし、連載を読んでいる人には各カップルの「その後」を読むことができる。まぁ単行本で読んでる限りは後者になるはずですがw

ストーリーは新キャラ・大地花をメインに進行。
人間観察が趣味である彼女は、人を見ながらその裏側を勘ぐってみたりする。
けど普段じゃ見えないところに、秘密は隠すものです。
言ってしまえば所詮は部外者。第三者。だから観測していても、大地花は本当のところは見えないのです。彼女が何気なく通りすぎたカップルたちが潜ませたもの。ああ、ドキドキする・・・!
この作品に登場するペアたちって、野暮かもしれませんけど、すごく「その先」を見てみたくなるんですよね。ということで各カップルのその後がちょっとだけ覗けたこの話は大好き。

妄想3

特にお気に入りだった柏木さんと相原くんのボディペインティング・カップルは、前より格段に進化したエロスをみせてくれていて、自分のテンションがひどいことにw
完全に「手」に甘えている柏木さんヤバい。本能に直撃するかわいさ。



という感じの「妄想少年観測少女」3巻!
思春期の少年少女!秘密とか性欲でなんだか仄暗い雰囲気!そして色っぽい!・・・と自分のツボを的確かつ強烈に突いてくる作品ですね・・・。
今回は「マニアック」というよりかは、普段なら見せない一面をボロボロとみせてしまう、崩壊の流れが実にステキでした。ついつい暴走してしまうのも、少年少女にはつきもの。
だからすごく、人間の生々しい部分で魅せてくる作品ですね。
4巻をワクワクしながら待っています。この色香、惑わされる。

『妄想少年観測少女』3巻 ・・・・・・・・・★★★★
こっぱずかしい良質な青春恋愛シリーズ。ドキドキしすぎる・・・!

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漫画と邦ロックとゲーム。
好きなのは思春期とかラブコメとか終末。

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