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正直どうでもいい

こんな名前ですが好きな漫画の感想をかくブログです

[漫画]トラウマに立ち向かうループ・ミステリー『僕だけがいない街』1巻

僕だけがいない街 (1) (カドカワコミックス・エース)僕だけがいない街 (1) (カドカワコミックス・エース)
(2013/01/25)
三部 けい

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   僕なら助けられたはずなのに。

三部けいさんの新作「僕だけがいない街」1巻の感想。
詩的でかっこいいタイトルと表紙の寂しげなムードに惹かれて購入しました。
かっこいい表紙デザインだと思います。印象的なタイオルがくっきり目に入る感じで。オビのコピーもすごい。
「なぜ彼女は殺されなければいけなかったのか?」というもの。
単純なサスペンスではなく、タイムスリップ要素もある作品です。
歴史「改変」を行っていくという面白さとスリリングなストーリーが組み合わさって、ドキドキしながら読めました。ループ系ストーリーとも言えるのかな。



漫画家になることを夢見る28歳の青年、藤沼。しかし現実はなかなか上手くいかない。
漫画が評価されないのは、自分自身が自分の内面に踏み込めていないから、という分析をする藤沼。
小学生のころ、彼の住む田舎では凄惨な連続殺人が起こった。
それに関連して彼は自ら封じ込めた記憶がある。記憶は取り戻せていないけれど、昔を思い出すことに潜在的なトラウマとして抱えるようにも見えます。

そんな藤沼、じつは不思議な能力を持っている。「巻き戻し」の力です。
突然に時間が1分~5分くらい巻き戻ってしまう。それはなんらかの事件が起こる前触れ。巻き戻しがおこったら藤沼は周囲を見渡し、事故や事件を未然にふせぐべく行動を起こしていきます。
望まずして彼は誰にも知られぬところでヒーローとして活躍しているのだ。
いや、心の底では望んでいるんだろうな。
所々に回想で、幼少時代に見たヒーローが登場します。ヒーローへの憧れをいまだに持っているんだろう。そういう自分をバカみたいだと自嘲するときもあるけれど、仕方ないといいつつ彼はかなり頑張って人を救っている。

僕だけがいない街13

この「巻き戻し」を使って、日常の事件を未然に取り除いていく。
その流れはかなりカッコいい。彼のすごさを周囲はあまり知らないという意味でも、そういう隠れたヒーロー感が素敵ですよ!
でもその力も関係しないところで、彼は過去にあった大事件へと引き込まれていく。過去を知ろうと動き出す。
それに合わせたかのように、悪意と殺意が藤沼のまわりに忍び寄っていくのですよ!
ということで、最初にも書きましたが、スリリングなストーリー展開でドキドキします。
ムードメーカー的ヒロインの女子高生・片桐さんの存在がありがたい。
でも片桐さんがいてもなお、このどんよりとした空気・・・。

「同級生の少女の死」
「連続誘拐殺人事件」
「救えなかった友人」
「犯人の正体・・・。」

そんな物騒なワードに彩られた、藤沼の封印された記憶。
物語はどんどんとその過去について探っていく流れになっていくのですが
「時を巻き戻せる能力」なら、こういう展開は来て欲しいな、って展開にしっかり入って行ってくれた。

僕だけがいない街11

小学生時代をやりなおす!
ここまで時を巻戻してしまうに至った経緯はあまりに痛々しく悲しい。
それでもこの展開に入ったら、この言いようのない不快感がただよう世界から逃れられるんじゃないか、なんて期待をしてしまいますよ!テンション上がりますよ!ゾクゾクするって!
・・・小学生に戻ったからこそ、これからもっと悲惨なことになる、という可能性も捨てきれない、というか高いですが・・・。
それでも、28歳になった自分を救うには、小学生の自分が頑張るべきなのだ。
だって、あんなに後悔した。そして記憶を封じ込めた。

僕だけがいない街12

大人になっても自分を巣食っていた、あの無力感を、取り除く。
過去のトラウマを乗り越えて、藤沼はなにかを変えることができるかな。
そしてまだたくさんは描かれていませんが、これからのカギになりそうなのが雛月加代。
連続殺人事件の被害者の女の子。この1巻の表紙で描かれているのもこの娘だろうし、どう関係していくのかな。想像するのも楽しい。
雛月の母親が見せた恐ろしい表情も気になりますね。事件の真相はどんなものだろう。



そんなこんなの作品。
ループ、過去改変というだけでもワクワクするテーマですが
「小学生のときに起こった惨劇を回避する」する展開に突入したら、そこに至る流れを踏まえてめちゃくちゃ盛り上がります。「え、これからどうなるの」っていう行き先不透明な感覚。
サスペンスとループものの面白さがうまく混ざり合っています。
ダークな物語にのめり込んで楽しめた一冊ですなー。
暗いばかりではなく、主人公とその母親の親子愛の描写とか、心にささる・・・!
なんとなく後ろから正体不明のなにかが忍び寄ってくるかのような
作品の世界そのまんまな、怪しげで恐ろしいムードがナイス。
あと、個人的に、雪にうもれた田舎で展開するジメ~ってとした暗いストーリーって、そういうムードもベタながら好きなんですよね。いかにも何かおきそうで。実際なにか起こるんですけど。雪に悲劇は似合う。
2巻からはガラッと世界を変えた内容になるでしょうし、楽しみです!
あとはこのタイトルも興味深いですね。どう内容にシンクロしてくるのか。

『僕だけがいない街』1巻 ・・・・・・・・・★★★☆
リアルなループ系サスペンス。ストーリーに純粋に引き込まれる。

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Comment

題名からバタフライエフェクト的なオチが連想されました


些細なことですけど、タイトルの
僕だけが「い」な「い」
の二つの「い」を見て気付いたんですが
一字毎に書式が異なるんですね
何か意味あるのかな?

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「さざなみ」と読みます。
漫画と邦ロックとゲーム。
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